


水戸駅南口直近の立地にある商業施設です。
水戸駅南口は、県都水戸の新しい玄関口となるべく土地区画整理事業が進められており、この建物の計画も「水戸駅前新都市拠点にふさわしい話題と活気あふれる新しいランドマークを創出する」というテーマのもとに進められました。
駅のロータリーの上部に設置されたペデストリアンデッキは、地盤面から8メートルほどの高さにあります。施設のメインエントランスは、このレベルに合わせた3階部分に設置しました。
その3階から上方、9階までに物販店を、10~12階の上層部には飲食・サービス施設を設け、水戸の新玄関口としての賑わいに資する施設としています。
一方、1、2階はおもに駐車場とし、ロータリーに面する一部にコンビニエンスストアを設けました。 このデッキ下のロータリー部分というのは、往々にして暗い空間になりがちですが、駐車場の外壁面にインフォメーションウィンドウを設け、コンビニエンスストアの照明と併せて、夜間も明るさを確保するよう配慮しました。
建物形状は、一部分がカーブしたロータリーの敷地形状に沿うようにし、周辺の建築物との整合性を考慮することによって、ペデストリアンデッキ広場の外縁部を建物によって規定し、空間に秩序を与えるよう考えました。
南側の幹線道路から駅に向かって真正面に見える部分には、水戸の玄関口を象徴する大きな”ゲート”をデザインし、夜間もライトアップすることによって、明るく華やかで上質な景観を創出することができました。
この水戸サウスタワーが、今後ますます発展が予測される水戸駅南口の賑わいの拠点となり、永く人々に愛され、利用され続ける施設となることを、願っています。